レイキの精神を象徴する言葉である「五戒」ですが、この言葉は、ヒーラーのためだけの言葉では
なく、ヒーリーが施術効果を維持し、高めていくためにも非常に大切なものでした。
実際、この五戒をきちんと理解し体感しながら生活していくと、レイキができること、レイキの施術を
受けることとは無関係であっても、その生活の質は向上し、本当に招福の秘法であると言うことを実 感していただけるはずです。
さて、この五戒の万人向けの解釈はちょっと横に置いておいて、レイキヒーラーがヒーリングをする
際の心の持ちようとして、この五戒を考えてみたいと思います(万人向けの解釈としては当セミナー でのお楽しみです)。
今日だけは
目の前に現れた、ヒーリーはこの日と同じ状態で別の日に現れることはない。そのことを肝に銘
じ、自分がどのような状態にあっても、精神不安や体調不良でヒーリングをできそうにない状態にあ っても、明日はないと思って向かい合わねばならない。せめて今日一日だけと思ってその力を振り 絞るべし!
怒るな
ヒーリーの中には、己の身勝手な考えの結果として、体内に毒素を溜め込み、さまざまな因縁を積
み重ねて、その反省もなく愚痴をばら撒く人もいるかもしれない。そのことに振り回されて感情的に なってはいけない。また、ヒーラー自体、プライベートのことで思惑通りにことが進まず、焦りに駆ら れてヒーリングどころではない心理状態にあることもあるかもしれないが、そのような心の状態をヒー リングに持ち込んではいけない。
心配するな
ヒーリーの状態があまりにもひどく、ヒーラーが自分の行う施術に自信が持てないこともあるかもし
れない。しかし、ヒーラーがすべき事は、最善の心の状態で、自分のあるがままのヒーリングを行う ことだけである。最善のことをするとは、今自分がすることにのみ専念することであり、これからの結 果についてあれこれと思い悩んだりすることではない。
また、やはり個人的なことで、思い悩むこともあるかもしれないが、それはヒーリーには無関係のこ
とである以上、その気持ちを引きずってヒーリーにその波動を伝えることは厳に慎まねばならない。
感謝して
レイキが地上に降ろされた真の目的を自分のハイヤーセルフに問い掛けてみればよい。
そうすれば、自分の心の底からレイキの真の目的は相手を癒すことではなく、相手を癒すことを通
じて、自分の心と体を癒し、そして、宇宙の摂理を体で理解し、少しでも宇宙との一体感に近づいて いくことである。レイキはそのための道具である。
本来はそのような道具がなくても人はその目的を達することができる存在である。
人に与え、救い、導くと言う菩薩の業を少しでもやりやすくするために人類に与えられた、至極便
利な道具である。
しかし、この道具は使う対象がいなければ、ただのマスターベーションになってしまう。
マスターベーションでは愛の境地には至れぬように、レイキもセルフヒーリングだけでは決して菩薩
の業の完成はありえない。
それには相手が必要である。
つまり、ヒーラーはレイキを通じて与える業を行うのだが、その業は相手がその機会を与えてくれな
い限り成就することはない。ヒーラーはそのことをよく理解しなければならない。
そして、よく理解できた時、我々はレイキを与えてくれた存在、レイキのエネルギーの元を作った存
在、そして、レイキを使うこの体を与えてくれば存在、また、この体を維持していくのに貢献してくれた 存在、そして、そのレイキを使った業を実際に受けてくれる目の前の存在に感謝せざるを得ない気 持ちになるはずである。
業に励め
ヒーラーにとって、業とは目の前に現れたヒーリーを癒すことにある。しかし、それは何となくでする
ものではない。
相手とのレイキエネルギーを通じてのコミュニケーションである。
今、自分が何をしているのか、そのことをしっかりと感じながら、そのことに専念しなければならな
い。
ヒーリングをする時、ヒーリング以外のことに気をとられることは、相手を見ず、相手の気持ちを思
いやらずに話をする行為と同じである。
人に親切に
レイキを通じての業が進めば、当然自分が周囲と隔離された完全独立の存在ではありえないこと
が理解できる。
人は宇宙の一つ一つの細胞であり、それぞれが助け合い、宇宙という一つの大生命体を調和の
元、作り出している存在である。
つまり、その生命の主体は宇宙そのものであり、我々は宇宙の意思を反映した不可分の命であ
る。
もし、細胞がとなりの細胞と助け合わなくなったとき、それはどちらかがガン細胞化していると言う
ことである。
我々は自分がガン細胞とならないように、そして隣り合う細胞がガン細胞とならぬように、お互いに
調和を保ちつづける必要がある。すべては自分を大切に守ることに繋がっている。
それはレイキによる業が進めば体感できることである。
ちょっとこじつけているところもありますし、実際私自身もできていないこともあります。
でも、こう言うつもりでヒーリングができれば、自分って宇宙といっしょに生きてる!ってもっと実感が
持てるような気がする今日この頃です。
で、ヒーリングを行うときに結構大切なのが、「調和」です。
これは、自分の思惑を結果に反映しすぎないことでもあります。
その気になってヒーリングをすれば、相手の因果を消してしまうようなこともできるかもしれません。し
かし、もし、ヒーリーがきちっと学びの課題を消化することなしに、その因果を消してしまった時、どう なるでしょう?
当然その課題をこなすために新たな課題が作られます。
すると現象としては新たな不調和が現れることになります。
もし、因果の法則を無視してその不調和を消しても、また形を変えて、不調和が現れるだけです。
つまりは、無条件にヒーリーの因果を消そうとしても、新しい因果を作るだけです。それは不協和
音が反響して共鳴しあってどんどん大きくなっていくことになります。
調和を求めるヒーラーが無知な善意を振りかざして不調和を作っていくのです。
レイキをする人は、しっかり五戒を理解し、調和を求め、自分の思惑で調和のバランスを狂わせな
いように注意をしながらのヒーリングを目指してください。
その為には、結果にはこだわらない。でてきたものを受け入れる。でてきたものの意味を理解する
ことが大切です。
そして、ヒーリーがより効率的に学べるように、手助けをし、因果の解消を促していくのが本来のヒ
ーリングであると言うことです。
我々がすべてを肩代わりしてはいけないのです。
少しでも学びやすい状態にしてあげ、そっとお尻を押してあげてください。
そしたら、みんな自分で学び始めます。
それが調和を求めた、ヒーリングの方向性であると思っています。
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